喋れるようになったのは3歳と6か月が経った頃。
人より成長が遅かったのだ。


「まーま!!!まーー」

「うるっさいわねぇ…この子はぁ。ちょっとは黙れないのぉ!?」

「優希(ゆき)。ダメだろ?ちゃんと叱ってやんなきゃぁ」

「そうねぇ。でも、この子に触るのが嫌なのよっ!」


全く相手にしてもらえないわたしだが
勿論、話の内容は理解していない為、
めげずに喋っていた。


「まーまーー!!!まっ」

バシッ

強い平手を食らった。

優希と呼ばれた女は、
わたしの母親らしい。