夕方6時。
2時間ほど喋り続けた3人は病室から出て行った。

嵐そのものの3人がいなくなり、病室はしんと静まり返る。




「あれ、結弦今日も来てくれたんだ」

3人の後に病室に来たのは美和子。
気丈に笑顔をつくる彼女の目は赤く腫れている。

「さっきまで他の劣等生組来てたんだけどね」

「そっかそっか。廉太郎も幸せ者だねぇ」

美和子は幸せそうに笑った。
強がる笑みとは違い、自然に溢れた笑みってとこか。