君のいない世界なんて



「大丈夫だよ、私は」

心配してくれた三橋に笑顔をつくる。
私のわかりやすい作り笑顔は、これ以上踏み込むなという証。
三橋はバカだけど、鋭いから勘付いてくれる。

「気分悪いから帰る」

寝不足だし吐き気するしフラフラだし屋上にいても気分がよくなるわけでもないし。

帰宅することに決めた。無理してまで学校にいる必要もないかなって。