いきなり目が覚めてパッと振り返ってみると、

「説明をしながら、あなたの人生を過ごしていきますよー」

と、言われればサイコロが私の上から降ってきて、ポトッと私の目の前に置かれた。

「これは?、これをどうするの?」

と、問うとマリアは、

「それで人生を決めていきます、大切に扱ってくださいね」

と言ってから、黒いアンクルドレスに包まれたマリアはマイクに向かって喋り出した。

「大切なこととは!はい、言います。人生スゴロクを進んでいくと、家族や友達が増えます。」

そう言われると私は心が跳ねるように楽しくなってきて、早くしたい気持ちでいっぱいになっていた。

すると、

「ウズウズしていますね、それでは始めましょう!」

そう言うと、

「ふってください」

…とマリアは言って、トランシーバー型のマイクを楽しそうに見つめている。

一瞬だけだけど、

そんなマリアが寂しそうで、…

悔しそうな顔をしていた。

やっぱり、あいつがわからない。