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あの娘は、ワタシと一緒ね、

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「…マリア、マリア」

名前を呼ばれると、

ワタシは小さな体で過ごしていた頃の記憶が少しだけ蘇る。

×××

実の話、ワタシは嫌われもので、実親の父にでさえ

「気味が悪い、」

だの、

「不気味、」

などと、言われていた。

ある日、私はいじめに合って…、

先生や友達に相談してみたものの、誰一人ワタシを相手にすることはなかった。

「助けて…!」

そう母に助けを求めて家に行った時に、母はよくわからないお化けのような物に喰されていた。

母も、

「助けて、助けて」

と、いつもワタシを包んでくれる優しい声で泣き叫んでいた。

ワタシはどうすることもできなくて、

ただただ見つめて泣いているだけだった。

骨まで無くなる、そんなとこ見たくなくてワタシは家を抜け出してしまった。

そうすると、ワタシにそっくりなんだけれど、全然違う大きな女性がいた。

「あなたは、人生に飽きましたか?」

そう問われたワタシは、

「飽きたわけじゃないっ…!ワタシの世界は壊されたの…!裏切られたの、捨てられたの!」

言葉にならないくらい、

悲しみで溢れていたワタシの心から全て…、吐いたように言葉がでた。

すると、女は、

「人生を、やり直したいですか?」

そう言い切る前に、ワタシの意識は無くなっていた。