君との距離40センチ。


「荷物、貸せよ。」

「えっ?
これくらい自分で持てます。」

「俺様が持ってやるって言ってんの。
素直に渡さねーとちびって呼ぶぞ。」




とてもムカつく物言いだけど、
それは屈辱なので荷物を渡した。

「…お願いします。」

「これで片手が空いた訳だ。」

「そう、ですね。」

「貸せ。」




不意に繋がれた手は男らしくて。



男親の記憶がない私は、
慣れない感覚に振りほどくことも忘れ
ただされるがままだった。