その光景に理性を失った千輝は、彼らの元へと突っ込んでいく





他校生A

「うお…っ!

なんだお前。」





彼らの陣形が崩れた瞬間にトラ丸はすばやく茂みの中へと消えていった





他校生B

「あ!

猫が……。」





他校生A

「おい、お前のせいで逃げちまっただろうが。

あんの猫。

近付いてきたと思ったら俺の靴に小便かけやがって。

かわりにお前

どう責任とってくれんの?」




それでトラ丸に報復ってわけか




器がちっせーな




許せねぇ……気に食わねぇ





千輝

「あ?

責任か…そうか。そうだな。

たっぷりと責任とってやろうじゃねーか。」





他校生A

「随分と素直だな。

じゃあまずは……」





他校生のモブ(脇役)が言い終わる前に、千輝の右ストレートが彼の顎にヒットした





他校生B

「!?

て、てめー!

何かしやがんだ!」





千輝

「だから、たっぷり責任とってやるって言っただろうが。


トラ丸のな!」





あっという間に数人いた他校生たちは地面へと倒れて、起き上がってはこなかった




あまりの手応えのなさに千輝は大きなあくびをかく





千輝

「んだよ。ちゃんと手加減したのにな。

とりあえず救急車呼んでやるからもうあの猫には近づくな。」





そう言い残してその場を立ち去っていく千輝は




この出来事が後に都市伝説の一つとなるなど、思いもよらなかっただろう




そしてこの時、木の影に潜んでいた少女が一部始終を見ていたなど、想像もしていなかっただろう







「あれって…

森 千輝…くん。」





そしてこの少女が今後、千輝にとってどんな存在となっていくかは




これからのお話し……