6時間のLHR




俺は今、訳あって教壇の上に立っている




はぁ…




クラスの奴らの雑談が耳障りで仕方ねぇ





千輝

「おい、お前ら少し静かにしてろ。」





俺の一言でクラスの騒がしさが一気に静まる





千輝

「あー。んじゃ今から体育祭の競技とかについて意見聞いていくぞー。」





達也

「はいはーい!

なぁ、ちあきー。神谷さんが来てないけどいいのかー?」





千輝

「おい、たつや。名前で呼ぶなっつってんだろうが。

別に一人ぐらい来なくても問題ねぇだろ。」





達也

「じゃあ委員長って呼びまーす!

てか、うちのクラスの目標って一致団結じゃーん?

委員長としてその発言は問題だろぉー!」





またこいつは…




達也は俺の幼なじみだ




昔からヘラヘラしてて、そのくせ妙に冷静なところがあって




何かよく分かんねー苦手なヤツ




俺が名前で呼ばれるのが嫌いだって知っているくせに、何度言っても名前呼びをやめようとしない




"委員長"だって……




好きでやってるわけじゃねーんだよ





千輝

「わぁーったよ!行けばいんだろ。


…たつや。てめぇ覚えてろよ。」





能天気な笑みを浮かべ、こちらへ手を振るたつやを睨みながら


俺はあいつの所へ向かった