屋上の扉を開けると




やっぱあいつがいた




千輝

「お前こんな所で何やってんの?」







「ん?

あ、委員長ー!

何って、屋上から景色眺めてる。」





千輝

「景色って…大したもん見れねーだろ。

早く戻れ。もうすぐ始まる。」





屋上の柵にもたれかかるようにしてる神谷は、サボっているくせに何故かきちんとジャージを着ていた




また…違和感





千輝

「そういや競技参加の紙にお前の名前が一個も見当たんなかったけど

なんでジャージまで着てこんなところにいんの?」







「んー。

参加したいんだけど、出れないんだぁ。」





千輝

「はぁ?

何だよそれ。」







「えぇ!委員長ったら…。

そんなこと女の子の口から言わせようとしてるの?

…えっち。」





………はぁ!?




あ、あれか?




女だけが起きるというあの生理だかっつぅ現象か?




えっちって…俺いまセクハラしたことになんのか




いやいやそれはさすがにねぇだろ





千輝

「…っ。

別に俺は何も想像してねーから。

それにお前がサボってる理由とか興味ねーから!

だからもう何も聞かねーし好きにしろ。

じゃ、じゃーな。」





これでセクハラなんて因縁つけられちゃたまったもんじゃねーよ







「ぷっ……。あはははは!

ごめん、委員長~。

冗談だよー!」





千輝

「はぁぁ?」







「いやぁ、そんな本気にされるなんて思ってなくて。

本当はね、最近体調悪くてさ…

親とかちひろ先生に見学って決められちゃったんだよね~!」





千輝

「ふーん。なるほどな。

それで、お前はどうしたいんだ?」





やめろ俺…踏み込むな




別に関係ねーことじゃんか




放っておけばいい




なのに、口から勝手に言葉が出てくる




何でなんだ…