タタタっとユキくんが玄関に近づいてくる。
お風呂上りだったみたいで、髪の毛がぐっしょり濡れていた。
パタパタと床に水滴が落ちる。
「わあ、ユキくんお風呂上がりだったのにごめんね、わざわざ…」
「ううん、大丈夫!
それよりもこれ、ありがと!」
「どういたしまして~」
ユキくんは満面の笑みでお礼を言ってくれた。
「レナちゃん、明日もレイんちに遊び行ってもいい?]
ちょっぴり上目遣いで聞いてくるユキくんは、それはもう可愛くて。
「もちろん、遊びにおいで~。
レイもきっと喜ぶよ」
私も笑顔で答える。
するとユキくんの顔がもっと華やかになった。
「やったー!明日も宿題持ってくから一緒にしよーね!
レナちゃん先生みたいだったから、今日!」
「そこまで言ってくれるなんて嬉しい。
もちろんだよ、じゃあまた明日ね」
私はバイバイと手を振る。