私はそれを必死に隠すように、違うことを考えた。
でもそれを振り払うことは簡単じゃなくて。
「……はい、もちろんです。
私はユキくんのこと、大好きですから」
ふふっと笑う私に、ユキくんママは安心したようでほっと一息ついた。
私のこの『大好き』が、
友達としての『好き』なのか、
………恋愛としての『好き』なのか、
まだ分からなかったけど、
…少なくとも今は、
弟を見るような、そういう『好き』だと思う。
あまり長居するのも失礼かなと思ったので、私はさようならを告げて自宅に戻った。
すでにレイとお母さんは帰ってきていて、夕飯の支度を始めていた。