〜系彼氏

"大島夕梨"



って、紛れもない私の字で書いてあった。




「なんでこれ、千弘が持ってるの?」



確かこれは、高校受験の日














あーヤバい面接緊張する~。




そう想いながらトイレから出たら



「えっ?!ちょっと大丈夫ですか?!」



男子トイレの前でうずくまる黒髪の男の子が居た。




私の声にコクコク頷いてるけど



すごい汗。



そう思って、あらかじめ2つ用意していた手を拭いていない方のハンカチを濡らして



「これ、良かったら使って?先生呼ぶ?」



ハンカチを受け取った男の子は、首を横に振って



「暫く座ってれば平気。」




ってだけ、ぶっきらぼうに答えた。




「そっか!お互い受かると良いね!受かったらよろしくね!」



















なんて会話をした。




「えっ、まさか、」





「そのまさかだよ。あの後すぐ直って面接受けて、お前捜したけど居なくて、合格発表の時見かけて声かけようとしたけど、かけられなくて、入学して廊下で何回もすれ違ったのにお前は俺に気づかなかった。」






いや、まさかあの王子様系イケメンがこんな、不良だと思わないでしょ。




なんて言葉は飲み込んだ。