――いや、私さ、最初沙紀が好きって言ってたの、憧れだって思ってたし、沙紀が東島さんとって、たぶんないって思ってたから何も言わなかったんだけど・・・
「え?なに?」
よくわからないけど、たぶんないって、そんな事想ってたんだ。
でも、確かに私だって信じられないけど。
私は特別綺麗じゃないし、スタイルだって平凡で、圭汰さんとは不釣り合いなくらい雲泥の差だし。
――あのさ、悪いこと言わないから・・・
「沙紀ちゃん?」
綾乃の電話に夢中になりすぎていて圭汰さんを待たせていたことを忘れていた。
圭汰さんは痺れを切らしたように様子を伺いに来た。
「ごめん、綾乃。話また今度きくね。切るね、ごめん」
――ちょっと、沙紀!?あんた今・・・!
綾乃はまだ何か言っていたけど、ごめん、と心で謝って電話を切った。
圭汰さんの話みたいだったけど、なんだったんだろう。
後で改めて聞けばいいよね。


