「今でも、女は嫌いだ。簡単に、すべてを消し去ることはできない。でも・・・、沙紀だけは。沙紀の事だけは信じられる」
「春さん・・・」
「俺が、これから先、ずっと側にいてほしいと思う人は、――――沙紀だけだ」
穏やかな風が吹き、私たちの間をすり抜けていく。
冬の訪れを告げる少し冷たい風。
春さんが、暖めるように両手で手を包み込んでくれる。
春さんと出会った冬が来る。
「沙紀、好きです。俺と、ずっと一緒にいてください」
愛しい人が紡ぐ愛の言葉。
愛を知らなかった彼の言葉は、とても暖かく、力強い。
「私も、春さんが好きです。ずっと、側にいさせてください」
私の願いも、ただそれだけ。


