バーを出て誰もいない階段わき。
春さんと向かい合う。
春さんの手が私の手を大事そうに包み込む。
「連絡もできないでごめん」
「・・・春さん。会いたかったです・・・。何度も会社にもいったのに会えなくて・・・」
「うん。ごめん。いろいろと、慌ただしくて」
なんだか春さん。
すごくたくましく見える。
いやいやしているとは思えない・・・。
「会いたかった、・・・沙紀に、すごく会いたくて、抱きしめたくて仕方なかった」
「春さん・・・」
春さんの腕が背中に回り、強く、強く抱きしめてくれる。
春さんがここにいる。
温もりに、そう確信がもてる。


