「・・・なにしてんだ」
小学5年のある日。
買い物を頼まれてスーパーに向かってた。
空は茜色に染まった頃。
「・・・え」
「お前、いっつもでっけぇ車で向かえ来てるだろ。なんで帰ってねぇの?」
春馬だった。
なんでそんなところにいるんだろうとふと気になって、思わず声をかけてしまった。
相変わらずいけすかねぇ奴だったけど。
なんか、放っておけなかったんだ。
「逃げてきた」
「は?」
「なんか、嫌になって逃げてきた」
嫌になって。
なにが嫌になることがあるんだ。
そこでまたムッとした。
俺にとっては、春馬は相変わらず幸せな場所にいるやつで。
むかつくやつだった。


