本妻の子がどこにいるかわからなくて、会社が乗っ取られそうな状況だから。
なんとなく、掴めて来たけど・・・。



なんだか、納得いかないのはなんだろう。



さっきの、徹平くんの話じゃないけれど、こっちがだめならもう一方で、みたいな。
そこに心はあるのかって思う。


跡取りは大事な問題だとは思うし、それだけ頭もよくなくちゃやっていけないことなのかもしれないけど。


そこに愛があるのか。



その行方知れずの息子だって、そういうのに気づいたから逃げたんじゃないの。





「でも、ほんとどこに行ったんでしょうね。とても目立つ人だから、すぐに見つかりそうなもんなのに」

「そうなの?」

「かなり整った顔らしいです。僕も会ったことないんで知りませんけど」

「そう・・・」


イケメンで、お金持ちか。
まぁ、ほっとかないでしょうね。



「名前が確か・・・・、そうそう。沖春馬ですよ」