「沙紀さんと、いたいんで、辛くないです」
そういうところ、似ているのかもしれない。
私も、春さんといたくて、溢れる想いに蓋をして、隠してる。
辛くない、徹平くんはそう言うけど、私といたいと思ってくれているからこその嘘なんだって、私にはわかってしまう。
「――――うん」
それでも。
その気持ちがわかるからこそ。
突き放すことなんてできなかった。
「一つだけ、僕のお願い聞いてくれませんか?」
「え?」
「昼間に、カフェに行きたいです」
「カフェ?」
「はい。いつも夜ばかりだったので、昼間に会いたいんです」
結局、なにも変わっていない気もする。
これでよかったのかもわからない。
後から後悔することもあるのかもしれない。