「でも、だからって、それにさっちゃんを、巻き込みすぎるのは、よくないと思うし。春の気持ちもだけど、さっちゃん自身の気持ちもちゃんと汲んであげないととは思う」
「わかってる」
「春、焦って自分の気持ちを決めつけるもんじゃない。焦ってもいいことはなにもない。傷つくのは春なんだから」
女なんて、もう好きになれないと思っていた。
あの日から、汚いものにしか、思えなくなったから。
女だからと、拒絶してしまう自分の身体に、嫌気がさす。
それでも、嫌悪感は消えなかった。
初めて。
嫌悪感を抱かず受け入れられた沙紀。
自分でも、なぜだかはわからなくて。
だからこそ、余計に執着してしまっているのかもしれない。
「春にはね、幸せになってほしいと思ってる。いつまでも、過去に苦しめられる必要なんてない。お前はね、抱えてるものが多すぎるよ」
「誠・・・」
「一つくらい、降ろせるなら降ろしてほしい。それが、俺の願いだよ」


