「そう言えば、春さんはいないんですか?今日仕事だって言ってましたけど」
「え、あ・・・、ああ、春は来てたんだけど体調悪くて帰したんだよ」
「え!?」
嘘。
朝、そんな感じしなかったのに。
体調悪いって、大丈夫なの?
「あの、大丈夫なんですか?」
「ああ。春にはよくあることなんだ。身体弱くて、ストレスがすぐに体調に現れる」
「ストレスって・・・」
「あ、君が悪いわけじゃないよ。人を自分家に連れて行くなんて、普段絶対にないことなんだ。ましてや女の子なんて・・・。まぁ、だからかな」
私の存在が、春さんにとってストレスだったってこと?
あそこまでお世話になって、私・・・。
「私、帰ります」
「帰るって・・・」
「春さんの看病しなくちゃ」
「え、ちょっと」
誠さんが呼び止めるのも聞かず私はバーを飛び出した。
私に気を遣って、しんどいのも言わなかったのかな。
私は帰り道スーパーでいろいろと買い込み春さんの家に向かった。