いい奴じゃないか。 沙紀を庇って、護った。 女の姿をしている自分には、できない護り方だ。 あの男だって、それで怯んで、見る目が変わって立ち去った。 俺が、護りきれなかった沙紀を。 あいつは護りきった。 沙紀も、俺が行くより、“男”であるあいつがいった事で、ホッとしたはず。 よかった、と。 そう喜んでやれるはずだ。 沙紀が幸せになることを、喜んでやれる―――。 はずだろう?