「そうは見えないんですけど。これ以上、彼女に付きまとうなら、警察呼びます」
「なっ!お前にそんな事言う権限なんてないだろ!」
「あります。僕は、彼女の恋人ですから」
はっきりと言い切る徹平くんに、私は目をあけ見た。
「僕の大切な人になにかしたら、絶対に許しません。出るとこ出ますよ」
「なっ、・・・恋人だと・・・?俺の事、あんなに好きだったくせに!裏切ったな!」
「それだけのことをしたんじゃないですか?過去がどうあれ、今沙紀が好きなのは僕なんで。あなたの入る隙はありません。諦めてください」
「・・・っ!誰がこんな尻軽女!こっちから願い下げだ!」
声を荒げ、吐き捨てるようにして先輩は消えた。
すっかり、変わってしまった先輩。
どうしてあんなにも・・・。
私のせいなんだろうか。
私が・・・。
「大丈夫ですか?沙紀さん」
「え・・・」