春さんは、口調もなにもいつもの春さんに戻っていて。
さっき、私の事を“沙紀”って呼んだ時は、なんとなく男の春さんが見えた気がしたけど。
「あ、さっちゃん」
「ん?」
「あけましておめでとう」
「あ!おめでとうございます!」
いつの間にか年が変わっていて。
慌てて年始のあいさつを交わす。
「そういえば、帰ってきちゃってよかったの?」
「あ、はい。ちゃんと顔は見せられたので大丈夫です」
「そう。・・・ごめんね」
「もう、私が勝手に帰ってきたんですからね。春さんのせいとかじゃないです」
「・・・うん。ありがとう。明日、初詣でも行く?」
「行きましょう!」
春さんの力になりたいとか、支えたいとか。
そんなことはただの後付だ。
ただ、春さんの側に私がいたい。
そう思ってるだけなんだろうな。


