――いってきます 少し、名残惜しそうに去っていった背中。 閉じられた無機質な扉に。 しんと静まり返った部屋の中。 「なにするかな・・・」 仕事も3日まで休み。 目まぐるしくずっと仕事をしてきて。 それはきっと、現実から逃げるためでもあって。 だから、こういう長い休みは正直苦手だ。 それに・・・。 「一人か・・・」 最近は、一人でいることもほとんどなかった。 少し前まではそれが当たり前だった。 倖也や誠がたまにやってきては騒ぐけれど。 それでも、一人の時間の方が多かった。