「冗談としても、彼氏本当にいないのか?別に隠さなくてもいいんだぞ?」
「いないよ、本当に」
「もう、秋人さんったら。沙紀ちゃんだって、家族には言いたくないことだって」
「いえ・・・本当にいないんです」
由奈さんはフォローしてくれたけど、本当にいないのだ。
ていうか、家族と恋愛話なんて、気恥ずかしいったらないよ。
「でも、好きなやつはいるんだろ?」
「はっ!?」
「当たりか。いや、なんとなくそんな気がしたんだよなー。彼氏じゃないなら片思いか。そうか」
「な、なんでそうなるのよ」
「いや、お前ちょっと綺麗になったよな」
「・・・・・・え」
サラリとお兄ちゃんに言われ、私はきょとんと固まった。
き、綺麗?
って言うか、お兄ちゃんにそんな事言われるなんて思ってもみなかった。


