倖也さんが、そこまで春さんを想う理由はわからないけど、でもそんな倖也さんの存在が春さんの支えになってるのは確かだ。


倖也さんがこれまで支えてきた春さんを傷付けることはしたくない。




「帰ったら、ケーキを作ろうと思うんです」

「は?」

「クリスマスケーキ。明日も春さんは仕事ですけど。仕事前に、軽くクリスマスパーティをしましょう」




春さんは仕事だし、あまり負担になることはできないけれど。
少しでも、クリスマス感を堪能したい。




「俺、眠いんだけど」

「お酒入ってますしねぇ。なんなら、私一人で作れますし。寝てくださっていいですよ」

「・・・手伝えばいいんだろ」



倖也さんは、なんだかんだと優しい。
まぁそれは、春さんのためなら、っていうのが前提なんだろうけど。


「倖也さんも、春さんの事大好きですね」

「――気色悪いこというなよ」