「ていうか、倖也はこんな時間に食べてどうすんだよ」

「ん?夜は夜で食うよ?」

「あんた、ほんとアホね」




呆れたような春さんの様子にも、温かさを感じる。
お互いに信頼しきった、仲のいい雰囲気になんだか居たたまれなくなる。



ああ。
やっぱり、割り切ろうと思っても二人を見るのは少し辛いかも。



わかってたのに、なんで好きになっちゃったんだろうな。




「私、あの、部屋に戻ってますね」

「え?なんで?いたらいいのに」

「いえ。邪魔してもいけませんし」



二人の雰囲気にこれ以上耐えられない。
なんて、言えるわけもなく。

私は苦笑を浮かべそそくさと逃げるように去った。




「邪魔・・・?」




そんな私の背中に、春さんのクエッションマークたんまりの言葉が投げられる。