「お、うまそー。こんな時間に飯か?」
「さっちゃんが仕事前に作ってくれんの」
「へ―。まるで嫁だな」
倖也さんの発言に今度はドキッと胸が高鳴る。
いやいや、倖也さんに特別な意味はない。
でも、いつもの嫌味っぽくはなかった。
「ね。いい嫁もらったでしょ」
「あー、俺も腹減った。俺のも」
「え、あ、はい」
「ちょっと。突然来てあんたの分があるわけないじゃないの」
「あ、大丈夫です。私は後で適当に作るので」
美味しそう、そう言われて気分いいし。
春さんに“いい嫁”なんて言われて、冗談だってわかってても嬉しいし。
「最近生活リズム変ったのか?」
「ん?いや。ご飯を食べてるくらいで他は」
「じゃあ、夜はやっぱ寝れねぇのか」
倖也さんは心配そうに呟いた。


