「・・・っ、ふがっ!?」



我ながら、情けないほど不細工な声が出た。
いつの間に眠っていたんだろう。

私は、すっぽりと春さんの腕の中で。
春さんにもたれかかるようにして眠っていた。

春さんの身体に触れていた右頬がじんわりと温かい。




「は、は、春さんごめんな・・・・」




慌てて謝ろうと顔をあげると、春さんはぐっすりと眠っていて。
普段見れない、警戒心のとれたあどけない寝顔。




か、可愛い・・・。




ううう、男の人だってわかってても、やっぱり可愛いとか思っちゃう。
春さんには、言えない。



春さんが話してくれた過去の事。
でも、たぶん春さんが抱えてることはあれだけじゃないんだろう。
それでも、話してくれたことが嬉しい。