「お前、料理はなかなかいけるんだな」



私が作った料理をおいしそうにパクパクと食べているのは倖也さん。
夕飯時、突然訪れた倖也さんは当たり前のように食卓につき、私の料理を食べ始めた。
今日は、春さんはお休み。
だから、ゆっくり夕飯が食べられると思ったのに。




「落ち着いて食べてくださいよ。口から出てます」

「うるせぇな。姑かよ」

「なんでですか!」



私、春さんのお母さんですか!?
失礼しちゃう。




「なんか、あんたたちって、似てるわね」

「「どこが!」ですか!」



思わずハモった私たちに、春さんは「ほら」と言いながら笑った。
肩を竦め高まった気分を抑えると料理に手を付ける。