起き上った人は、男の人で見たことのない人だった。
黒髪の短髪でやんちゃそうな顔つき。
誰・・・?
「おかえりなさい、さっちゃん」
「た、ただいま」
もぞもぞと起き上った春さんが少し困ったような顔で笑った。
私、邪魔しちゃった!?
わー、もう少し時間つぶしてくるべきだった。
玄関に靴がある時点で気を遣うべきだった。
「あの、ごめんなさい、私・・・」
「あれー?なにこの子。女の子じゃん!」
頭を抱えていた男の人が私に気づいて声を上げる。
目がキラキラと輝いて見える。
「ちょっと、絡むんじゃないよ」
「えー、紹介しろよ、春馬」
「うっさい。ほら、あんたはこっちで寝る!さっちゃん、おやすみ」
「え、あ、おやすみなさい」
春さんはそう言って男の人の首根っこを引っ掴んで強引に寝室へと連れて行った。


