なんて、私の夢は叶わないけど。



「第一ボタンちょーだい」



1人の3年生の女の子が先輩に言った。



「ごめん、第一ボタンを渡すやつは決まってるから」



「よっ、イケメーン」



先輩の断りに、周りの卒業生は盛り上がり始める。



かっこいい先輩は、やっぱり渡す相手がいるんだね。



私は少し、俯いた。



今日言おうか、それとも言わまいか。



それでも言わないと、私は絶対に後悔すると思うんだ。