恋した人は、漫画の住人

「あっ?誰か来たぞ。開けなくていいのか?」

 私は自分でも驚くほどの速さで大松晋也をクローゼットに押し込んだ。

「春っ!!何かあったの!?」

 と、扉をドンドンと叩き出した。これ以上騒ぎになったらもっと人が増えちゃう!!
 私は急いで大松晋也をクローゼットに押し込んだ。

「おいッ!テメェ!!いてっ!!」

「黙って此処に入ってて。」

 やっとの事で大松晋也を押し込み。扉を開けた。

「春、如何したの!!?全然返事してくれないから。」

「ね、寝てたんだよ。」

 いかにも嘘くさいがそう言った。

「御免ね!!起こしちゃって。」

 あはは、龍が単純で良かった。

「で?何しに来たの?」

「春!久しぶりの再会なのにもっと何かこう・・・“会いたかった”とか言ってよ!!」

「昨日会った人に普通、久しぶりとは言わない。」

「お兄ちゃんは一秒も春ちゃんと離れたくないの!!」

 キモい・・・とてつもなくキモい。実の妹をちゃん付けするか?普通・・・するとこもあるんだろうけど・・・

「あっそ・・・でも、もう会ったんだから帰れ。」

「え~。まだ春と一緒にいたい~(-3-)」

「ウザイ。帰れ。キエロ」