10月24日。
今日は県内の4つの高校が集まる練習試合がある。
場所は学校から40分くらいのところにある、運動公園の体育館であると、鈴木先生からみんな聞いている。
試合開始は9時で、1時間前くらいにみんな集まっていた。
だけど、他の高校の生徒はまだ1人も来ていない。
なんでだろう....
20分前になっても誰も来ない。
みんなが心配する中、鈴木先生が車で駐車場に入ってきた。
「ごめん!会場間違えた。保護者さん達に伝たから、今からそれぞれスポーツセンターに行ってください。本当ごめんね!」
まじかよー。うちら遅刻じゃん。
先生しっかりー。
またみんな愚痴ってる。
はあ。
そして、マネージャーは先生の車でスポーツセンターまで行くことになった。
運動公園からスポーツセンターまでは車で約30分くらい。
行く時の車の中はシーンとしてた。
先生は凄い責任感じてて焦ってた。
なんとかみんなスポーツセンターに到着し、試合も開始できて無事に1日が終わった。
片付けをしたあと、私は迎えを呼ぶためにおばあちゃんに電話した。
あれ?おばあちゃん出ない.....
2回、3回とかけてみたけれど、やっぱり出なかった。
どうしよう。
そのとき、
先生がこっちに歩いてきた。
「音羽、迎えは?」
「電話してるけど繋がらない」
「送っていこうか?」
え、うそ。
送っていこうか?って、家まで?
ここから1時間はかかるのに。
「いや、大丈夫です!」
私はもちろん断った。
だって、車の中は2人きりじゃん。
でも、先生は、
「いいよいいよ。送ってく。」
そう言ってくれた。
え。本当にいいの...?
「じゃあ、途中まででいいので!すみません、お願いします。」
そして私は先生の車に乗った。
私だけ。
ちょっと特別な気がした。
私は、車の中でもう一度おばあちゃんに電話してみたけれど、やっぱりかからなかった。
メールしておこう。
そう思っておばあちゃんにメールを送った。
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おばあちゃん、
部活の顧問の先生が家まで送ってくれるみたいだから、先生に送ってもらいます。
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すると、何分か経ってから返信が来た。
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了解です。
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