今日から、鈴木先生が部活に来る。


みんなは嬉しそうじゃなかった。



そりゃそうだよ、
初日からああだったもんね...



そして、練習が始まり、鈴木先生が体育館に入ってきた。


昨日のようなスーツ姿の鈴木先生じゃなくて、ウィンドブレーカーを来た、まさに「運動部顧問」っていう感じの格好。



体育館は一気に緊張モードになった。



私は部員の出欠を調べたり、練習メニューを日誌に書き込んだり、いつも通りマネージャーの仕事をやっていた。




「部員名簿借りていい?」



鈴木先生が、名簿を指さして、私に話しかけてきた。




「どうぞ」




ただそのひとことだけ言って、先生に名簿を渡した。





「キャプテンだれ?」


「経験者いるの?」


「3年生何人?」



など、部活のことを色々質問してくる先生。




その質問にひとつひとつ答えながら、先生とコミュニケーションをとっていた。




でも、その時はまだ3年生が引退前で、高校総体間近だったから、先生と話す機会はそんなになかった。