「半グレだ東京連合だつっても、アレだな。所詮は徒党を組んだ只のガキだな」

埃を払うように、パンパンと手を叩く耕介。

足元には3人の男達が転がっている。

…そんな耕介の姿を、雛罌粟は見ていた。

いつだって、どんな時だって。

耕介は必ず助けてくれる。

初めて出会った時もそうだった。

複数相手に体を開いていた雛罌粟を助けに入った、お節介な探偵。

その後も、何度も何度も。

彼は雛罌粟を助けた。

雛罌粟は変わろうと努力しているが、耕介は変わらない。

雛罌粟がどんな女であろうとも、耕介は必ず助けてくれる。

「探偵さん…」

自分の為に体を張ってくれる耕介に、雛罌粟は涙を浮かべる。