「よっしゃ、始めようぜ」

まるでパーティーでも開くような気軽さで。

男達は雛罌粟に群がってきた。

酒と煙草と汗の混じった体臭に囲まれ、半ば引き千切られるように服を剥ぎ取られる雛罌粟。

白い肌に痕が付くくらい揉みくちゃにされながら、雛罌粟は思った。

耕介と知り合ってから、変われてきたと思っていた。

援交するような軽い女から、普通の同年代の少女達のような、純粋な愛を育める歳相応の女の子に変われると思っていた。

…しかしそれも、結局は幻のようなもの。

一度道を逸れ、軽い気分で性を売り買いした自分は、二度と『普通の少女』には戻れないのだ。

『物みたいに扱っていい安い女』のレッテルは剥がされる事はなく、二度とやり直しなどさせてもらえない。

もう恋愛などする資格さえないのだ。

『自業自得』

その4文字が、男達に蹂躙される雛罌粟の頭の中で何度も繰り返される。