箸を手に取り、不満そうな顔をして牛丼を掻き込み始める2人。

流石に食事中は休戦らしい。

「何ウロウロしてんだクソ探偵が。相変わらず依頼がなくて閑古鳥か」

…そうでもなかった。

「依頼こなしてこれから調査料の受け取りだよ、こっちゃこう見えて商売繁盛なんだよ」

少しばかり話を盛ってみる耕介。

「そう言うテメェは捜査から外されて1人寂しく牛丼屋かぁ?」

耕介はキムチ牛丼にたっぷりと紅ショウガを乗せる。

「誰が捜査から外されたっつったんだよ馬鹿野郎」

牛丼に七味をかけながら、我妻が言う。

「俺は半グレどもの捜査で忙しいんだよ」