我ながら苦い。

顔を顰めながら一口啜り。

「で、どういったご用件で?」

耕介は話を切り出す。

「…人を探してほしいんです」

青年は対面に座って言った。

「女の子なんですけど…」

「ほぅ、女の子ね…ご関係は?差し支えなければ教えてほしいんだが」

「……」

耕介の質問に、青年は押し黙る。

言いにくい関係なのだろうか。

大方、元カノとかそんな所だろう。

このくらいの年齢の男が、依頼してまで探したい女なんて、そんなものだ。