では、腹の中ではなく、外?

例えば、怪我をしているとか…。

すぐに思い当たるのは、東京連合の連中と揉めている事だ。

そういえば昨日の朝、宅配ピザがどうのこうのの時から、耕介は様子がおかしかった。

雛罌粟の知らない所で、まだ東京連合の連中に嫌がらせを受けているのか。

元々は雛罌粟の過去の悪ふざけが原因で起こった事なのに、耕介が被害を蒙っているのか。

相手は大人数だ。

それに手段を選ばない、ダーティー極まりない集団。

報復の為ならば、放火でも轢き逃げでもする。

幾ら耕介が強いとはいえ、このままでは。

「……」

雛罌粟は座っていたソファから立ち上がる。

「探偵さん、ちょっと出かけてきますね…」