もしも魔法が使えたら・・・
と、考えたことはありますか?
しかし、今この現代で魔法が使えたら
この世は終わっているでしょう。
この物語は現代の人々がただ一つ使えた
水の魔法の物語です。。。








午前8時。香織はただひたすら庭の真ん中で自分が書いたデコボコの魔法陣の中央にたち、目をつぶり意識を集中させていた。
ー風の音だけが香織の耳元をぬけていく。
香織は自分の腹部で固く結んだ手に違和感を感じた。(今なら・・・!!)
香織は庭に差し込んでいる夏の太陽に向けて結んだ手を開き、めいいっぱい指と指の間を開いた。
すると・・・
彼女の手から光る水の粒がポツポツと落ちてきた。雨粒よりも大きく、普通の水とは少し違うようなすこし甘酸っぱい香りのする水の粒だった。
「やっっったああああああああ!」
香織は太陽に手を向けたままひたすらジャンプして喜んだ。「ママ!ママ!」
そう言って香織は広げていた手を慎重に閉じ、少し手にたまったその水の粒をこぼれぬように少し香織には高い縁側をよじ登り、廊下えと消えていった。