恋結び




帰りのバスに乗るとき
彼に声をかけられた。



「ねぇねぇ。さっき応援してくれてたよね?」



「えっ?あ…うん。」



「すげぇー届いてた。負けるなって、君の声。」



「ご、ごめんっ!つい…。迷惑だったよね?」



「ううん、そんなことないよ!心折れかけてるときに、負けるなって聞こえてきてさ、俺も負けてたまるかー!!って、急にすげぇーパワーが出てきたんだ。ありがとう、君のおかげだよ。」



そう言って
ニコっと笑う彼の髪が
夕日に照らされて
キラキラ光って見えた。



そのときに
私は気づいてしまった。



あぁ…私は
彼のことが
好きだったんだなーって。