「痛っ!!いきなり何すんのっ!?」
「あんたさー、あたしに言ったよね?彼のことが好きだって!あたしのことも信じてるって言ったよね?!あんたが諦めるってことは、信じてた自分の気持ちに嘘つくだけじゃくて、あんたが信じてた彼を好きな気持ちもあたしとの友情も嘘になるんだよ!?あんたはそんなに薄っぺらいやつなの!?」
ー俺ね…、俺は毎日自分に素直に生きてるんだ。だから、自分を信じて毎日走ってるし、信じてるからこそ、自分の力を精一杯発揮できる。君も自分の心に聞いてみなよ。…たまにはさ、他人より自分を優先させてあげても…いいんじゃないかな?
彼のあの言葉を思い出した。
自分に素直に…。
ねぇ
私の心はどう思ってるの?
彼を好きな気持ち
親友を信じたい気持ち
確かにそれは
私の心の中にある
大切な気持ち。
そうだ。
伝えなきゃ、
彼に私の気持ちを。
「ごめん、私行かなきゃ!」
気づくと
私は走り出していた。
向かう先は…
もちろん。

