恋結び




あーっ、もうっ!!!!



考えてたって仕方がない!!



ここは当たって砕けろだ!!




……………………



私は
これから彼に気持ちを伝えることも
そして
親友とずっと一緒にいたいことも
正直に親友へ話すことにした。










「ちょっといいかな…?」



放課後
部活終わりの親友を呼び出した。



「どうしたの?」



「あのさ…、私ね、彼に自分の気持ちを伝えようと思う。」



「……そっか。」



「自分勝手なことは分かってる。あなたを傷つけているのも分かってる。だけどね…、私やっぱり彼が好きだから…。彼に想いを伝えることは、あなたとの友情を壊すことになるかも知れないけど、私は、あなたのことを…あなたとの友情を…信じたいって思ったんだ…。」








「…ズルいよ…。」



「…っ、ごめんね…。」



「そんなのズルいよ!そんな風に言われたら、あたしは応援するしかできないじゃん!あたしだって彼のこと好きなのに、大好きなのに!……そんなの…ズルい。ズルいよ…。」



「………うん、ごめんね。」



「謝るな!!ますますあたしが惨めになるじゃん!!あたしだって、あんたのこと大好きだよ。友情だってずっと続いたらいいなぁって思ってるよ!だけどさ!……だけど…、彼のことを想ば想うだけ、あんたのこと嫌いになっていきそうで怖かった。…自分の大好きな二人なのに、大好きなのに、上手くいかなきゃいいのにって…そう思ってる自分がいるんだよ…。…最低なのはあたしの方なのに…。」



「そんなことないっ!」



「そんなことあるんだよ!!…あんたは本当にお人好しだね!あたしのこと最低だって言ってひっぱたいてよ!冷めた目で友達じゃないって言ってよ!!あたしは…あたしはずっと前から彼のこと見てたんだよ。あんたよりもずっと前から。あんたよりも…あんたなんかより…あたしは彼のことがずっとずっと大好きなんだからっ!!!」



「……っ。」








「ごめん…もう無理だわ。あんたと一緒にいると、あんたの不幸しか願えない…。」



「…えっ、もう、終わりなの?…これで終わりなの?私たち…。」



「…ごめん。」





私は親友を失った。