浮気を見た、翌朝―

私は、由緒にも葵にも何も言わずに学校にはや歩きで向かい、
「別れよう」
教室に、入ってすぐ渡君に言った。渡君もあきらめているかの様にうなずいた。
その日の昼休み、私は葵に呼び出された。
いまだに昨日の事が整理できないまま、呼び出された屋上に向かうと、当たり前だが葵がいた。
(はぁー)
ため息がこぼれた。
「やっぱりなお前、なんかあったか?」
突然のことでびっくりした。図星すぎてあわてた。
「なっ、なんにもない!」
私は泣きそうな声で言った。葵もため息をつき、
「お前、あの渡と付き合ってた?」
またまた図星だ、もう私はあきらめた。逆にもう聞いてしまった。
「なんで、わかったの?」
「いやー、何年も一緒にいて二日も変な感じだったら気づくは!」
そして、昨日あったことを全部話した。
「ふぅーん、で?」
葵はどこまでバカなのだろう。別になぐさめてほしいわけじゃない。でも、さすがに今の答えには、びっくりした。ばかばかしくなった私は、帰ろうとした。すると、
「俺と付き合って!」