私が入社してまる2年が経った春
中途採用だった友里香ちゃんの次に新しい後輩が入社した
梅崎くんって言う硬派な感じのイケメンくんだ
梅崎くんが入社して数ヶ月後に開かれた歓迎会にて
私は周りをキョロキョロしながら少し動揺していた
今回は友里香ちゃんは来ていない
彼女は賑やかな場が苦手らしい
私は数人のおじさん社員に囲まれながら谷田さんの姿を探していた
前回の飲み会から始めての飲み会
今日は自ら谷田さんとよく話して楽しい会にして終わるのが目標だった
そんな中、谷田さんは見つからない
私の隣には私が入社早々からかなり気に入られてる営業マンの北川さんがいる
この北川さん、私が谷田さんに惚れた出来事の発端
彼が適当な対応をして全て私に押し付けて出ていってしまったがために
私は谷田さんに助けられ今に至る
なのに北川さんは日常的に私に猛アタックをかけてくるのだ
「俺は麗奈がめちゃくちゃタイプ!!!この童顔ギャルなとこがな」
大きな声で私を麗奈と呼びよく言われるこの台詞
日常会話の様なもの
私はこれに決まって満面の笑みでこう返す
「でも私は谷田さんが好きなので☆」
「とか言うよなー俺がこんなにも好きだって言ってんのに」
周りはウケていた
言っておくけど北川さんも妻子持ち
奥さんは私に似てて童顔ギャル系だったらしく嫁大好きアピールをするくせに私を口説く
ギャル系って…私、全然ギャル系じゃないんだけど
とりあえず酔っぱらったここの社員達は皆暴走しすぎだ
相変わらずちやほやされるけど今日は川本さんが不参加だから安心して過ごせた
それよりも谷田さんがいないのが気になって仕方ない
他の社員もそうだけど仕事で少し遅れる場合がある
きっとそれだと期待した