美希がいなくなってから数日

私は特に違和感なく過ごしていた

強いていえば雑談する相手が減ったくらいだったかもしれない

それほど私達はただの同期以上の何者でもなかったのだ


変化があれば後輩ができた事

細くて可憐な可愛らしい子が

名前は山口友里香ちゃん

可愛そうだったけど川本さんの標的は仕事に慣れてきた私から友里香ちゃんになっていった

私は正直川本さんに対抗する事ができないから友里香ちゃんから愚痴を聞いたり

私が優しく接してあげるくらいしかできなかった

これがこの会社の悪いところ

私も美希も上の先輩もそうやって耐えてきた

川本さんは若い子が嫌いだから

私もよく直接、若いから周りが何でも聞いてくれるとか言われて

若さ以外は性格も見た目も自分の方が勝ってるって言いたかったんでしょう

結婚できない性格鬼ババおばさんのくせにって何度心の中で罵ったかわからないや

そんな私も特別そうな訳じゃないけどおしゃれ好きなせいか地味な先輩方よりはいじめられ具合がマシだったとか…


とにかく後輩を守りながら川本さんから自分の身を守る日々が始まった