20時頃

自分の仕事が出来てきて残業を終えて帰る日が増えてきた頃、谷田さんと帰りが一緒になった

互いの車の前で少し話ができた

谷田さんは2児の父、上の子は結構大きい年頃の子

一緒にお風呂に入ろうとするんだけど何歳までなら大丈夫なのか…女の子って難しいなんて言いながら私に話をしてくれた

私もお父さんとは小5までは一緒にお風呂に入ったりしてたから

お父さんが大好きな証拠、大きくなったらお父さん嫌って言う女の子いるけどそうはなりませんよ

安心して下さいよなんて言いながら…


谷田さんにちょっぴり感謝されたりして会話もそこそこで帰った

他愛もない会話をするのが楽しかった

帰るのがもったいないなって思ったけれど

地元が同じなので帰る道が一緒でしばらく前後で車走ったり

いつか車のガラス越しに手を振ってみたい

いつかもっと仲良くなれたら手を振ってみよう

私の谷田さんへの気持ちは、クールな顔していつも優しく接してくれる彼への憧れだった

私は恋愛感情とは違う谷田さんのファンになっていた


その頃から周りの色んな人が谷田さんが私には特別扱いだと営業課長みたいにからかいだしたから

私はそうならいいのにと密かに願っていた