七月。
世の中の夏休みが近づく頃、私たちは花火大会の話で盛り上がる。

伊勢で一番大きな花火と言えば、
宮川で行われる『伊勢神宮奉納全国花火大会』。

この花火大会は綺麗なんだけど、競技としてのコンクールも重ねているので
花火から次の花火までの間、間延びした感じになるのがたまに傷。

花火ってドンドン勢いよく打ち上げて欲しい。

そう言う意味では、鳥羽の相差【おうさつ】の鯨祭とかは短時間に沢山の花火が濃縮されて打ちあがるから
私的にはお気に入り。

だけど今年は仕事の後……間に合うのかな?
鳥羽の一番大きな花火は、鳥羽みなとまつり。

こっちも沢山の花火がうちあがって、鳥羽に沢山の人数が訪れる日。

っとこの七月は気になる花火大会が沢山あるんだけど、
今年はどれが行けそうかなー。

学生時代に参加してた時とは、ちょっぴり心持が変わってくる花火大会。
浴衣を着て、行ける花火は行きたいなーなんて、歩乙衣や碧夕とも話してたし清香とも約束してる。


そんな花火大会のスケジュールに心をはやらせながらも、
LIVEが終わってから、何時もと同じ日々が続いている。

神宮でクタクタになるまで掃除に明け暮れて、
指示があれば神楽を奉納して、また掃除。

テレビとかに出てくる嫁と姑関係宜しく、指先で触れての埃チェックは
何時まで経っても緊張する。


自分の家でも、こんなに真剣に掃除したことないよーって思うくらい
徹底的に掃除を続けて帰宅。

夏の暑さも重なって帰宅早々、ベッドに倒れ込んでエアコンのボタンをポチっと押すと
涼しくなってきた頃にウトウト。

晩御飯の時間には、お母さんが呼びに来て、皺になってしまったスーツを見て
『服くらいちゃんと着替えなさい』なんてお小言をくらう。

だけどある意味繁盛期になるシーズンは、何かと仕事が忙しくてFour Rosesの方に集中出来ないのが現実問題。

社会人として私たちの厳しい現実。
だから次のLIVEは、秋頃にさせて貰えたらいいねなんて話してたところだった。

母さんが作った晩御飯はカレーライス。
食欲が落ちはじめる季節には、ちょっと食が進むかな。

ルーから時間をかけて作る渾身の手料理を食べて、お風呂に入って自室に籠ると
就寝までの時間を、何時もと同じようにギターを抱きかかえて、コード進行をに何げなく抑えながら
鼻歌で次の新曲のフレーズを考える。

日付が変わる頃、ようやくベッドに潜り込むと何時もと同じように眠りについた。

だけどこの日は、いつもと違う夜が訪れた。