──────…………‥‥



「こっちの箱もいいなぁ。」



あたしは今、雑貨屋に来ています。


那智と一緒にバレンタインの買い出し。




優介へのチョコのラッピングに迷い中‥‥‥。


だってこっちの箱は大人っぽくていかにも優介って感じだし、けどこっちはラブって感じで良いなと思って。



「悩みすぎ〜。


優介にはこっちで良いんじゃない?
大人っぽくね♪

…………春日くんにはこっち。」



那智は優しい瞳でピンクの小さな箱を見せた。



「…………え?」



「紗和、春日くんのこと忘れられないでしょ?」




春日のこと……………



優介と話したりしてるとき、春日のことを思い出す。

あの白い部屋で話したことや仕草………。



今だって家に帰れば近くに春日がいるという安心。



優介といればいるほど春日を愛しく想う。




「那智……………

けどあたしは優介の彼女になったんだよ。」




あたしはそのままラッピングの箱を3つ買った。


優介、将希、そして春日の分。



渡すぐらいなら良いよね?